2015年12月5日土曜日

Glashütte Deutsches Uhrenmuseum

Glashütteというところにある時計博物館に行ってきました。ドレスデンから車で1時間くらい南に行ったあたりにあります。
機械式時計の好きな人、特にかなり好きな人は面白いと思います。そう言ったとても好きな人には、ランゲ、ゾーネ、といった名前を聞いたことがあるかもしれません。
もともとは銀の産地だったこの辺りだそうですが、銀の産出が無くなったあたりから何を産業にするかを考えた結果、時計を作ることになったようです。ザクセン州の州都が近く貴族やお金持ちも多くいたことからこういった産業が成り立ったようです。
創業が1845年、ということなので第二次世界大戦が終わる100年も前。日本は江戸時代ですね。
ここから、第二次世界大戦後東西に分かれ、そして再統一し現在に至るまでを説明してもらいました。なかなか面白い館内ツアーでした。
館内に入るとまず見えるのがこの置き時計。背の高さくらいあります。これは時計職人Hermann Gpertzさんが生涯をかけて作った(なかば趣味で)時計だそうです。

この時計は西暦2800年まで時を刻んでいける設計になっています。正確には2799年末。
ただの置き時計ではありません。年, 月, 日, 時間, 分, 秒, そしてその日の日の出日の入りの時間から現在の太陽の位置、月齢、moonfaceも。星座の位置も表示されています。閏年などはもちろん対応されているし、4年ごとにくる閏年がない年(確か100年ごとだったか)も大丈夫なように設計されています。
さて、この写真を撮った瞬間は・・
2015年(前回の閏年から3年目 )/12/2 水曜日 16:53 18"
下側には天文時計の表示
右にあるのはこの日の日の出、日の入り時間と現在の太陽の位置
真ん中は星座の位置
左は月齢、など
もちろん、この表示はGlashütteでの位置を表しています。

メンテナンスフリーではなく20年毎にムーブメントを工房に持って行ってメンテナンスをするようになっています。「20年」というのは絶妙なタイミングで、これ以上だと前回メンテナンスをした経験のある職人がいなくなる可能性があるから、だそうです。設計図や紙に書いた手順ではなく、人を介して技術の継承をしていくことを考えて作られているものすごい機械です。
これだけでもお腹いっぱいになるほどの時計です。(時計好きには)
この後、もう一階上がったところに博物館の入り口、があります。この階段の段数にも注意しましょう。

高級懐中時計
それぞれにシリアルナンバーがあり、誰に売った、といった販売記録も残っていました。高級なものなので、財産、だったのだと思います。

世界時計
ニューヨークとモスクワとグリニッジ標準時と現地時間。興味深い組み合わせです。世界情勢も反映していたか、と。

現在、Glashütte Original(グラースフュッテオリジナール)はスウォッチグループ傘下にあるそうです。
私は機械時計好きなのでとても楽しかったし、英語で説明してくれた博物館の女性もとても楽しそうに、そして誇らしそうに説明してくれました。
通常の見学ではこのようなツアーとは別にオーディオガイドがあるようです。

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